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ファイルマネージャの使い方の基礎

  

ファイルやディレクトリを管理するためのファイルマネージャ

この記事では、ファイルマネージャの基本的な使い方について解説します。 ファイルマネージャとは、ファイルやディレクトリを閲覧・管理(作成 / 改名 / 移動 / 削除 / 複製など)するためのソフトウェアのことです。

つまり、Windowsでの『エクスプローラ』のことです

  
"ディレクトリ" とは Windowsで言うところの "フォルダ" のことです。 Linux系OS(というよりUNIX系OS)とWindowsでは呼び名が異なります。
  
Linux Mintでは『ファイルマネージャ』ではなく『ファイルブラウザ』が正式名称ですが、本ウェブサイトでは一般的な呼び名である『ファイルマネージャ』と表記しています。

ファイルマネージャを起動して触ってみよう

実際にファイルマネージャを起動し、少しばかり触ってみましょう。 ファイルマネージャの起動はすごく簡単です。 ショートカットアイコンがすでにパネルに登録されていますから。

1. ディレクトリのアイコンをクリックする
1. ディレクトリのアイコンをクリックする

上図のように画面下部のパネルの左側にあるディレクトリのアイコンをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

2. ファイルマネージャが起動する
2. ファイルマネージャが起動する

上図のようにファイルマネージャが起動します。 具体的なソフトウェア名称は "Caja" です。

  
Linux系OSごとに、採用しているファイルマネージャは異なります。 Linux Mint Mate Editionで採用されているファイルマネージャは "Caja" です。

ファイルマネージャで最初に行うべき作業はツールバーの表示です。 さっそくツールバーを表示させましょう。

3. 表示(V) -> メインツールバー(M)を実行
3. 表示(V) -> メインツールバー(M)を実行

上図のようにプルダウンメニューの"表示(V) -> メインツールバー(M)"を実行します。

4. プルダウンメニューの下にツールバーが表示される
4. プルダウンメニューの下にツールバーが表示される

上図のようにプルダウンメニューの下にツールバーが表示されます。 見ての通り、ツールバーには[→進む]ボタンや[←戻る]ボタンなどの便利なボタンがあります。


では、ツールバーを使って表示形式を変更してみましょう。 現状の "アイコン表示" から "一覧表示" に変えてみます。

5. アイコン表示をクリックする
5. アイコン表示をクリックする

上図のようにツールバーにある "アイコン表示" をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

6. 一覧表示を選択する
6. 一覧表示を選択する

上図のように選択肢が表示されますので "一覧表示" を選択します。

7. 表示形式が一覧表示に変わる
7. 表示形式が一覧表示に変わる

上図のように表示形式が一覧表示に変わります。 ファイルやディレクトリの種類・変更日時が見えるようになりました。

続いては、ファイル一覧の表示サイズを変更してみましょう。

8. [-]ボタンを押す
8. [-]ボタンを押す

上図のようにツールバーにある[-]ボタンを押します。

9. ファイル一覧のアイコンとフォントが小さくなる
9. ファイル一覧のアイコンとフォントが小さくなる

上図のようにファイル一覧のアイコンとフォントが小さくなります。 結果、より多くの情報が見渡せるようになりました。


次に行うのは、隠しファイル / 隠しディレクトリの表示です。 初期設定では、ファイルマネージャは隠しファイル / 隠しディレクトリは表示しません

  
以前の記事で解説したように、Linux系OS(というよりUNIX系OS)では .(ピリオド) で始まるファイルやディレクトリは "隠しファイル" や "隠しディレクトリ" と呼ばれます。

それを変更し、隠しファイル / 隠しディレクトリも表示されるようにしましょう。

10. 表示(V) -> 隠しファイルを表示する(H)を実行
10. 表示(V) -> 隠しファイルを表示する(H)を実行

上図のようにプルダウンメニューの"表示(V) -> 隠しファイルを表示する(H)"を実行します。

11. ピリオドで始まるファイルやディレクトリが表示される
11. ピリオドで始まるファイルやディレクトリが表示される

上図のようにピリオドで始まるファイルやディレクトリが出現します。 隠しファイルと隠しディレクトリが表示されるようになった、ということです。


続いて "ロケーションバー" について説明しておきます。 ロケーションバーというのは、現在のディレクトリの位置を示す情報欄のことです。

  
現在のディレクトリのことを "カレントディレクトリ" または "ワーキングディレクトリ" といいます。 本ウェブサイトでは、これ以降 "カレントディレクトリ" と表記します。
12. ロケーションバー
12. ロケーションバー

上図のようにファイル一覧の上にボタンが横に3つ並んでいますが、これがロケーションバーです。 カレントディレクトリまでのディレクトリ構造が、ボタンで並べられて表示されます。

  
上の例では、ロケーションバーのボタンは一部だけしか表示されていません。 カレントディレクトリは、最上位ディレクトリの下の "home" ディレクトリの下の "taro" ディレクトリなのですが、ロケーションバーには、[taro]ボタンしか表示されていません。 今回は押しませんが、[<]ボタンを押すことで[home]ボタンも表示されるようになります。
  
各ユーザに割り当てられているディレクトリは "ホームディレクトリ" と呼ばれます。 標準ユーザでは、最上位ディレクトリの下の "home" ディレクトリの下にそれぞれのホームディレクトリが用意されます。 ホームディレクトリの名称はユーザIDと同じになります。 ユーザIDが "taro" でれば、最上位ディレクトリの下の "home" ディレクトリの下の "taro" がホームディレクトリになります。
  
管理者ユーザのホームディレクトリは、最上位ディレクトリの下の "root" ディレクトリです。

ロケーションバーは、テキスト形式に切り替えることができます。 試しに切り替えてみましょう。

13. ロケーションバーの左の[表示切り替え]ボタンを押す
13. ロケーションバーの左の[表示切り替え]ボタンを押す

上図のようにロケーションバーの左の[表示切り替え]ボタンを押します。

14. ロケーションバーがテキスト形式に切り替わる
14. ロケーションバーがテキスト形式に切り替わる

上図のようにロケーションバーの表示がテキスト形式に切り替わります。

  
Windowsではディレクトリの区切りは \(バックスラッシュ) ですが、UNIX系OSでの区切りは /(スラッシュ) です。 つまり、上の例の "/home/taro" は最上位ディレクトリの下の "home" ディレクトリの下の "taro" ディレクトリを意味します。
  
\ はバックスラッシュです。 バックスラッシュはUNIX系OSでは \(バックスラッシュ) として正しく表示されますが、Windows では ¥(円マーク) として表示されます。 どちらにしても、日本語キーボードからは ¥(円マーク) で入力します。
  
ウェブ上でのバックスラッシュの表示は、ウェブブラウザによって異なります。 \(バックスラッシュ) として表示するものもあれば ¥(円マーク) として表示されるものもあります。
15. ロケーションバーをボタン形式に戻す
15. ロケーションバーをボタン形式に戻す

上図のようにロケーションバーをボタン形式に戻しておきましょう(ロケーションバーの左の[表示切り替え]ボタンを再度押せば戻ります)。


最後に、本題のファイルやディレクトリの作成・改名・移動・削除・複製について説明しておきます。

16. ファイルやディレクトリを右クリックしてメニューから実行
16. ファイルやディレクトリを右クリックしてメニューから実行

上図のようにファイルやディレクトリをマウスの右ボタン(マウスの右ボタン)でクリックすることでメニューが表示されます。 表示されたメニューから各種操作を行うことができます。

また、プルダウンメニューから実行する方法もあります。

17. プルダウンメニューの編集(E)から実行
17. プルダウンメニューの編集(E)から実行

上図のようにプルダウンメニューの"編集(E)"にあるメニューからも各種操作を実行することができます。

  
  

まとめ

ファイルマネージャは、画面下部のパネルにあるショートカットアイコンから起動するのが簡単です。 Linux Mintでは、ファイルマネージャに "Caja" を採用しています。

ファイル一覧の表示形式は、いつでも自由に切り替えることができます。 アイコンやフォントのサイズも、好みに応じて変更することができます。

ファイル一覧の上にはロケーションバーがあります。 カレントディレクトリまでのディレクトリ構造をボタン形式で表示したり、テキスト形式で表示することができます。 Windowsではディレクトリの区切りは \(バックスラッシュ) ですが、UNIX系OSでの区切りは /(スラッシュ) です。

各ユーザのホームディレクトリは、最上位ディレクトリの下の "home" ディレクトリの下にそれぞれ用意されます。 ホームディレクトリの名称はユーザIDと同じになるため、ユーザIDが "taro" でればホームディレクトリは "/home/taro" になります。 なお、管理者ユーザのホームディレクトリは "/root" です。

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